【超説得】人を説得する後半6原則【相手の立場になって考える】
人を説得するにはどうしたらいいんだろう。。
こんにちは、soichi04です!
今回は人を説得する後半6原則を紹介していきます。今までの6原則に加えてプラスで意識していくと良い6原則になっています。
前回までの内容では、
- 議論を避ける
- 誤りを指摘しない
- 誤りを認める
- 穏やかに話す
- イエスと答えられる問題を選ぶ
- しゃべらせる
この6つについて書いてきました。相手の気持ちを優先した内容になっています。
目次
1今回の内容
- 思いつかせる
- 人の身になる
- 同情をよせる
- 美しい心情に呼びかける
- 演出を考える
- 対抗意識を刺激する
この6つについて解説していきます。
それでは順番に見ていきましょう。
1.1思いつかせる
人から押し付けられた意見よりも自分で思いついた意見のほうを大切にする。人に自分の意見を押し付けようとするのは、そもそも間違いで、暗示を与えて結論は相手に出させるほうがよほど利口だ。
ユージンウェッソンさんという織物製造業者に意匠を供給するスタジオに下絵を売り込む商売をしていた人の例を見ていきましょう。
彼はニューヨークのある一流デザイナーを三年間毎週訪問していました。
ですが訪問するたびに、
ウェッソン「彼はいつもあってくれていたが、決して買ってはくれない。私のスケッチを入念にみて必ず」
デザイナー「駄目ですね。ウェッソン君。今回のはどうも気に入りません。」
と言われます。
数百回の失敗を重ねてウェッソンは人を動かすセミナーに週一で出席することにしました。
そしてそこで学んだ思いつかせる方法を使ってみることにしました。
ウェッソン「実は、ここに未完成のスケッチを持っているのですが、これをどういう風に仕上げたらあなたの役に立つでしょうか?」
デザイナー「二日、三日預かっておくから、もう一度来てください」
三日後ウェッソンさんがもう一度デザイナーを訪ねてアドバイスを聞き、その通りに仕上げたその結果すべてのスケッチを買い取ってくれた。
1.2人の身になる
相手を非難しても始まらない、非難するより理解する。
ニューヨーク州ヘンプステッドのサム・ダグラスは、よく妻にこう言っていました。
「お前は雑草を抜いたり、肥料をやったり、毎週二度も刈り込みをするなど、大変な時間を芝生の手入れに費やしているが、四年前に引っ越してきた当座とくらべて、いっこうに見た目がよくならないじゃないか」
当然、この言葉で、妻はがっかりし、その晩の空気も重苦しくなった。講習会に参加して、ダグラスは、自分が何と馬鹿だったかはじめて気がついた。妻が庭の手入れをどれほど楽しみながらやっていたか、また、その働きぶりを一言でもほめてやればどんなに喜んだか、まったく考えてもみなかったのだ。
ある日、夕食後に、妻から、雑草を抜く手伝いをしてくれと頼まれ、いったんは断ったが、考え直して、ダグラスは、妻の後ろについて庭へ出ていき、一緒に草取りをはじめた。一時間ほど草取りをしているうちに、二人の間で大いに話がはずんだ。その後、ダグラスは、よく庭の手入れを手伝うようになり、まるでコンクリートで固めたような裏庭を、こんな立派な芝生に育てた腕はたいしたものだなどと妻をほめそやした。たかだか雑草取りだが、ダグラスは妻の立場に立って考えることを学んだために、夫婦の間がこれまでよりも円満になったと言うのである。
D・カーネギー. 人を動かす 新装版 (p.201). 創元社. Kindle 版.
1.3同情を寄せる
口論や悪感情を消滅させて、相手に善意を持たせてあなたのいうことをおとなしく聞かせる魔法の文句があります。
「あなたがそう思うのは、もっともです。もし私があなただったら、やはりそう思うでしょう。」
どんなに意地悪な人間でも、こういうふうに答えられると、大人しくなるものです。
相手の立場になって考えてのこの発言だから、この発言には百パーセントの誠意がこもります。
1.4美しい心情に呼びかける
アメリカの大銀行家であり、美術品収集家として有名なJ・P・モルガンは、人間の心理を分析して「通常、人間の行為には二つの理由がある。一つは、いかにも美しく潤色された理由、もう一つは真実の理由である」と言っている。
真実の理由は、他の者がとやかく言わなくても、当人にはわかるはずだ。人間は誰でも理想主義的な傾向を持ち、自分の行為については、美しく潤色された理由をつけたがる。そこで、相手の考えを変えるには、この美しい理由をつけたがる気持ちに訴えるのが有効だ。
D・カーネギー.人を動かす新装版(p.215).創元社.Kindle版.
1.5演出を考える
ジム・イーマンスは、ドラマチックな演出によって販売に成功した例を次のように語っている。
「先週、私は近所の食料雑貨店を訪れたが、その店で使われているレジの機械はひどく旧式なものだった。
私は店主のところへ行ってこう言った。『あなたのお店では、お客さんが一人カウンターを通るたびに、金を捨てているようなものですよ』
そして、実際にひとつかみの銅貨を床に捨ててみせた。
これを見て店主は、にわかに私の言葉に耳を傾けはじめた。
この場合、言葉による説明だけでも店主の関心は引けたかもしれないが、小銭が床に落ちる音は、即座に彼の手を止めさせる迫力を持っていた。それで、私はこの店の古いレジ全部を新製品と取り替える注文をもらったのである」
1.6対抗意識を刺激する
チャールズ・シュワッブの担当している工場のうちに、業績の上がらない工場があった。
シュワッブは、工場長を招いて尋ねた。
「君はなかなかのやり手だと思っているのだが、案外、成績が上がらないのは、どういうわけだろう」
「私にも、それがわからないのです。おどしたり、すかしたり、おだてたり、あらゆる手段を講じていますが、工員たちはさっぱり働いてくれないのです」
ちょうどその時、昼勤組と夜勤組の交替時間がきた。シュワッブはチョークを手に取ると、昼勤組の工員を捕まえて尋ねた。
「君の組は、今日、何回鋳物を流したかね?」
「六回です」
シュワッブは何も言わずに、床の上に大きな字で〝六〟と書いて出ていってしまった。夜勤組が入ってきて、この字を見つけ、その意味を昼勤組の工員に尋ねた。
「親分がこの工場へやってきたのさ。今日、何回鋳物を流したか、と聞かれたので、六回だと答えると、このとおり〝六〟と書きつけていったのだ」
シュワッブは、翌朝またやってきた。夜勤組が〝六〟を消して、大きな字で〝七〟と書いてあった。昼勤組が出勤してみると、床の上に〝七〟と大書してある。夜勤組のほうが成績を上げたことになる。昼勤組は対抗意識を燃え上がらせて頑張り、退勤時には〝十〟と書き残した。
こうして、この工場の能率はぐんぐん上がっていった。業績不良だったこの工場は、やがて他の工場を圧して生産率では第一位を占めるに至った。
これについて、シュワッブ自身の言葉を紹介しよう──
「仕事には競争心が大切である。あくどい金儲けの競争ではなく、他人よりも優れたいという競争心を利用すべきである」優位を占めたいという欲求、対抗意識、負けじ魂、男の気迫に訴えるのだ。
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